保証人になるという事は・・

先日の事だが、友人に借金の保証人になってくれと頼まれた。
俺は以前、金融会社で勤務していた事があるので、保証人になるという意味を熟知している。
他人の保証人になったばかりに、全てを失い、一家離散になった人間も多く見てきた。
借金の保証人になってくれと頼む側は、必ず迷惑は掛けない、といった事を言うのだが、そもそも保証人を頼まれる事自体、迷惑だという事が分かっていない。
いや、それとも分かっているのだろうか。
恐らく金が借りられなければ、彼は困るのだろう。
しかし、友人に保証人を頼む人間というのは、大抵の場合、親や親戚には頼めなくなっている状態だ。
借金返済に窮している場合も多いだろう。
そもそも、本当に大事な友人には金の事で迷惑は掛けないものだから、保証人を頼む友人というのは、あまり大事に思っていない友人・知人が多い。
今回も、普段そんなに親密にしていない、友人からの申し出だ。
俺は、躊躇なく断った。
彼は怒っていたが、怒りたいのはこちらだ。
恐らく、友人としての付き合いはもう無いだろうが、それも仕方のない事だ。